シルク

映画『シルク』を鑑賞した。

監督はフランソワ・ジラール。
音楽は坂本龍一。
原作はアレッサンドロ・バリッコの『絹 (白水Uブックス 169 海外小説の誘惑)』。


19世紀のフランスのとある村で、蚕の疫病が発生し、
健康な蚕の卵を求め、主人公が日本へ密航をし、
数度の渡航での色々な出来事や想いを描いた作品。




絵画を見ているような映画だった。
自然の描写が特に美しい。

そして、小説を読むかのごとく
自然に話が進み、
色々と中途半端に疑問が残る部分も無きにしも非ずなのだが
---たいていの映画は疑問な部分が出てくると
そこで引っかかってしまうものが多く、残念なのだが---
その疑問が自分の中でなかったのごとく
次の出来事に遭遇できるのだ。

冗漫さがないので、
1時間49分の上映時間があっという間で、
時計を見ることすらなかった。
(これは私にとって大変珍しいこと!)


主人公(マイケル・ピット)や主人公の妻(キーラ・ナイトレイ)、
日本の影の実力者(役所広司)やその妻(芦名星)、
フランスに住む日本人の未亡人(中谷美紀)ら俳優陣も好演。
芦名星は、関西TVのドラマで影のあるマドンナ役を好演していたが、
この映画出演があったからだったのか、と納得。


フランスや日本の美しい風景や
登場人物たちの様々な想いに
寄り添うように美しく奏でられる
坂本龍一の音楽。

最初、CDを聴いた時も
なんて壮大な、これぞ坂本龍一の映画音楽!
と感じたものだが、
第一印象から想像された映画のイメージが裏切られることなく
本当にすばらしかった。

彼の手がけた映画音楽の作品の中でも
映画と音楽がここまでぴったりと合っていると感じたのは
『シルク』がはじめてである。


好きだと言える映画が1本増え、
まことにうれしい限りである。

原作は2時間ほどで読める短編小説であるらしいので
機会を見つけて読んでみたい。
また、他のフランソワ・ジラール監督作品も
鑑賞してみたいものだ。