花のように …美術・音楽・映画鑑賞日記…

アクセスカウンタ

zoom RSS 生誕125周年記念 マリー・ローランサン展

<<   作成日時 : 2008/05/04 17:43   >>

トラックバック 0 / コメント 2

大阪は天保山にあるサントリーミュージアムで開催中の
生誕125周年記念 マリー・ローランサン展』へ出かけた。

画像

作品のほとんどは長野にあるマリー・ローランサン美術館より。
初期から晩年までのもの約90点。
油彩が半分くらいを占めており、後の半分が版画や素描、水彩などであった。


展示は第1章から第4章まで、と版画などのコーナーに分類されていた。
キャプションも丁寧で、みやすく、わかりやすい展示だったと感じた。


第1章 青春時代とエコール・ド・パリ  1904-1914

1904年に描かれた『自画像』を見ると
ローランサンの画風からかけ離れた
陰影も立体感もある油彩であった。
学生時代から大変絵がうまいと評価されていたそうである。
彼女の作品ではあまりお目にかからない
風景画もあった。
ブラックと知り合い、キュビズムの影響を受けたようで
『詩人の家族』『パブロ・ピカソ』の絵は印象的だった。

この時期に詩人アポリネールと恋に落ち、
最終的にはマリー・ローランサンは彼との別れを決意…
それを嘆いた彼は詩を書いた。
それが『ミラボー橋』なんだそうだ。
『ミラボー橋』は中学生の頃繰り返し読んだ詩だったので
『ミラボー橋』の詩が壁に書かれていて、懐かしくて何度も読んだ。


第2章 画家としての自立と亡命  1914-1921

マリーはドイツ人の男爵と結婚する。
第一次世界大戦が始まり、
結婚したためにドイツ国籍になったマリーは亡命生活をしていたそうだ。
そんな失意のどん底の中も創作活動をしていた。

詩も書いていたそうで、『鎮静剤』が紹介されていた。
亡命時の失望感や
別れた後も交流のあったアポリネールが亡くなった喪失感が
よくあらわれていると感じた。

『白い羽根飾りの黒帽子をかぶった乙女』は亡命時に描いた作品。
この時期の絵は繊細さにあふれ、何か物憂げな印象を受ける。

ちなみに、彼女は職業画家として自立した最初の女性だったのだそうだ。


第3章 ローランサンの作風の確立  1921-1929

マリーは離婚してパリに戻った。
1920年代は彼女の人気の絶頂だったんだそうだ。
肖像画をたくさん頼まれて描いたのだそう。

展示されていた作品の中で印象的だったのは
『牝鹿』の絵や版画だ。
マリーは、バレエ・リュスの依頼で美術と衣装を担当した。
このバレエは作曲がプーランク、台本がジャン・コクトー。
モンテカルロパリで上演され成功を収めた。
どんなバレエだったのか、ちょっぴり観てみたい気がした。
ちなみに『牝鹿』には女性同性愛の意もあるのだそう。


第4章 円熟期から晩年へ  1930-1956

晩年、彼女の画風に変化が起きる。
色調が強めになり、立体的になる。絵に奥行きも感じられる。

外野からは賛否両論あったそうだが、
彼女は気にせず自分の思うように描いたんだそう。

私生活でも変化があり、
20年代後半から彼女に仕えたシュザンヌ・モローという家政婦と
2人での生活を望むようになったんだそうだ。
シュザンヌはマリーから彼女の古くからの友人などを遠ざけようとした。
それを賢いマリーは感づいていたが、シュザンヌを止めなかったのだそうだ。


画像
このポスターの絵からもわかるように
マリー・ローランサンの絵は目が印象的だ。
この目は鑑賞者が現実感から切り離して見られるように
幻想的に表現したものなんだそうだ。
一般的な写真のような瞳のある目だと、どうしても現実を感じさせてしまう。
感情移入が出来ないことで、おとぎ話的な要素を演出したかったようだ。


実は、サントリー・ミュージアムに行った日は
ちょうどギャラリーツアーが行われる日だったので
ギャラリーツアーに参加して学芸員さんのお話を聞くことが出来た。
おかげで私は彼女の絵だけを見て主観的な評価をしていたが、
彼女の生き様や考え方などを知り、絵に対する見方も変わった。
ギャラリーツアーに参加できてよかったと感じた。

生誕125周年記念 マリー・ローランサン展』は5月11日まで。

画像人気ブログランキングへよろしくお願いします!

画像
美術館へ出かけたこの日、とてもいいお天気だった。
美術館の海側のドアからでて、海を眺めた。
これは海のそばからの1枚。
向かって左隣は海遊館。




テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
おはようございます。「マリー・ローランサン展」、
おもしろそうですね。ハリーさんのブログ、じっくり読ませていただきました。とても、わかりやすくて
丁寧で、僕も、見習わなければと思いました。
この展覧会、そばまで行ったのに、他に用事があって
見れなかったのです。11日まで、なんですね。
ちょっと行けそうにないかな・・・。
kazenotikara
URL
2008/05/05 08:24
kazenotikaraさん、こんにちは!
感想ありがとうございます。
私の方こそ、kazenotikaraさんのブログの本の感想を読んで、読んだ気になっています。
美術館の近くまで行っても時間的なことで行きそびれることは私も多いです。
せっかくだから、時間にも気持ちにも余裕のある時にゆっくり鑑賞したいですよね。
ハリー☆
2008/05/06 09:47
スポンサードリンク
生誕125周年記念 マリー・ローランサン展 花のように …美術・音楽・映画鑑賞日記…/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる